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【書評】決定版リブラ 木内登英著

決定版リブラ

サブタイトルに世界を震撼させるデジタル通貨革命

非常に興味が沸き、書評にすることにしました。

リブラは現金と同様に商品の支払いや送金に使えるブロックチェーン技術を使っており、デジタル通貨であります。
同じ種類として、ビットコインと比較されますが、それと大きな違いが、値動きが少なく、ステーブルコインとして送金手段に使えることです。

 

ビットコインは、ベネゼエラ通貨の変動率よりも高いボラティリティを持っていることだそうで・・・ビックリ!(だからこそ、一つのポートフォリオとしてアリだと)

 

特に国際送金はSWIFTが使われており、銀行間のメッセージサービスによる送金や決済を提供している、これは、米国に強い影響を受け、米国の制裁対象に指定された金融機関等がネットワークから外され、国際送金ができなくなります。
しかし、SWIFTを利用した送金は、時間と費用がかかるといった大きな欠点があり、ブロックチェーン技術を取り入れたリブラに大きな注目をされている。

その中で、中国の国際決済が印象に・・・
中国は経済力の米国に肩を並べるほど存在感を出していますが、人民元の利用が低い。
米国との対立リスクによりSWIFTの規制対策として、中国は独自の国際決済システムCIPS(国際銀行間決済システム)を2015年10月に導入しており、参加国89カ国と影響力を持ち出していることにも気になります。

最も重要だと思ったのが、リブラというタイトルでしたが、プラットーフォーマーの存在と、金融業の動向をかなり注目している点でした。
フェイスブックやアリババのようなプラットフォーマーが、決済業務として金融業参入の入り口となりやすく、その後貸出業務の参入につながり、金融機関にとっては大きな脅威となります。しかも、プラットフォーマーはあくまでも顧客の利用数を増やすことを目的(ネットワーク効果を狙う)としており、金融業で儲ける必要がない強みがあることです。
今後、中央銀行との関わり方、プラットフォーマーの独占を規制するなど様々な展開があり、自分の事業や業務に生かせないか考えていきます。

今後の金融や決済機能の展開スピードが速く、どんな未来になるか考えるだけで、非常にワクワクします(^^)/